【月経カップ体験談】ヨガが開いてくれた、自分の内側への扉。何気ない日常を楽しみたい ヨガインストラクター 合津静さん

長野と東京・千葉を行き来しながらヨガの指導を行うヨガインストラクター 合津静さんに、ヨガライフと生理の悩み、月経カップとの出会いについてお話しを伺いました。

月経カップを使い始めたころは、取り出しのときにステムを思い切り引っ張ってしまったり、指が滑ってうっかりカップを落としてしまいトイレの床が血まみれになったりと、今では笑える失敗談もあったそうです。

*愛用している商品:エヴァカップ

 

ーーヨガを始められたきっかけを教えてください。

もともとジャズダンスを習っていました。20代前半、ニューヨークに留学してコミュニティ・カレッジに通ってたのですが、体育の授業のなかのひとつにヨガのプログラムがあり、「ダンスの上達にヨガはすごく役に立つよ」と友人にすすめられて選択したんです。

ヨガは今まで自分が思っていた体や心の捉え方と正反対の世界でした。ジャズダンスではどちらかというと「外側」に向かって表現する感じでしたが、ヨガでは、自分の「内側」に向かっていくような世界なんですよね。体を内側から観察することで、全く見ていなかった自分の内側に世界がある、ということに気づき、衝撃を受けました。その後、マンツーマンのヨガ教室に通うことになりました。

ヨガインストラクター 合津静さん

 ーー本格的にヨガを開始することになったのですね?

ニューヨークでは目的や野望をもって、キラキラ、ギラギラしている人たちが多かったから、自分も常に流行を追いかけて、新しいお店ができたら調べたり、誰かがしていることを真似てみたり。自分の居場所が「外」だったんですよね。でもヨガを習い始めてから、外の世界も楽しいけど、内側の世界を見るのはもっと楽しいと気づいたんです。そこからヨガにはまりました。ヨガを知るにつれて、今までと違う心の持ち方があることを知り、周りのことに振り回されず、楽になりました。

ニューヨークはいろんな人種の人、いろんな言葉を話す人、いろんな宗教の人がいます。でもヨガスタジオでは、みんなが同じようにヨガを楽しむんですよ。人類共通のテーマとして、体と心の健康があり、本当は誰もが争いたくないと思っている。大げさなようですが、「平和の象徴の場」のように感じていました。

 

ーーハタヨーガの魅力はどんなところにありますか?

心と体、そして日常生活を切り離さずに全体を捉え、そのなかで自分を適切に取り扱っていく方法を知り、周りとうまく付き合っていく術を学べることです。普段の生活から、コリやむくみなど、何かしらの不調が体に出てくるときにも、アーサナといわれる姿勢を整える動きや、浄化法や呼吸法が役に立つと感じています。

自分の体の居心地がいいと、自然に気持ちにもゆとりができて、なんだか自分にも人にも環境にもやさしくなれます。

 

ーー千葉の海の近くで生まれ育った合津さんが、山に囲まれた長野でヨガをやろう思ったきっかけは何だったのでしょうか?

父の実家が長野にあるので、毎年墓参りなどで訪れていたのですが、ここ数年空き家になっていてもったいないなと思っていました。

30代半ばごろから、長野は、気候や湿度も心地よいので、行くと体の調子が良く、呼吸がしやすいと感じていました。人工的な騒音が少ないので、呼吸法や瞑想など、ヨガをする環境として適しているなと思いました。

都会の人にとっても、日常から少し距離を置くことができるので、ぜひ長野でヨガをやってみたいと思ったんです。

長野のヨガリトリート

ーー2016年に長野で始められた「山と川と温泉」ヨガリトリートとはどんなものなのでしょうか?

現代のヨガの中で言われるリトリートとは、仕事や家庭など日常生活や日々のストレスから離れた場所に滞在し、人との出会いや非日常の体験を楽しみながら自分を見つめ過ごす期間のことをあらわしています。長野でのリトリートでは、アーサナ、呼吸法、瞑想などヨガの実践を取り入れながら、ゆっくり自分と向き合う時間を作りました。そこに集まった人々がお互いを尊重し、それぞれの時間を大切にしていきます。特に長野ということで、源泉かけ流し温泉を楽しんでいただいたり、りんごの農家さんのお手伝いやりんご狩りを体験していただくこともありました。

リトリート中は、皆さん、携帯を見る時間が少なくなるんです!すると自然に、新しい体験や新しい出会いを通してその瞬間自分が感じている存分にマインドフルに味わいやすい状態になって、今ある自分を振り返る機会になったり、新しい思考の転換があったり、ということが自然に起こります。これが長野のヨガリトリートの醍醐味です。

山と川と温泉 ヨガリトリート

ーーヨガが日々の体調や生理の症状などにどんな効果が期待できるのでしょうか?

ヨガをしていると、内部の感覚に意識を向けることが習慣になってきます。生理前にもいろいろな体のサインがあると思いますが、そんな予兆にふっと意識が向くことで、体を丁寧にあつかう気持ちが芽生えると思うんです。

ヨガの練習では体や心の緊張を取り除き、その人本来の健やかな状態を目指していきます。体は、緩みすぎず、鍛えすぎず。適度な弾力があって、しなやかな状態。インナーマッスルも自然と鍛えられるので、内側から整った体になっていきます。そうすると内臓も本来あるべき位置におさまり、姿勢も整い、代謝もアップ。体の無駄な緊張や力みもとれて、リラックスした状態になっていきます。体が落ち着くと、呼吸が落ち着く、体と呼吸が落ち着くと、心も落ち着く。きっといいことずくめですよ!

朝ヨガ

ーーこれまで、生理の悩みはありましたか?

学生のころは、貧血もありましたし、生理痛もひどくて学校を休むこともありました。なので、生理はわずらわしいものでしたね。高校時代は、真冬でもミニスカート、そしてルーズソックスの全盛期でしたが、今思えば、完全に体を冷やしていたなぁと思います。

ヨガを始めてから、手足が温かくなってきて、それからは毎月の痛みもなくなり、貧血も改善してきました。

 

ーー特にヨガや趣味の登山をされているときに困ることはありましたか?

紙ナプキンは汗をかくとムレるのが快適ではないので、主に布ナプキンを使用していました。布ナプキンは今も愛用していますが、アウトドアなど長時間トイレにいけないときや移動が多い日にはタンポンを活用することもありました。でもできるだけ、タンポンは使用したくないなと、ずっと思っていたんです。

 

ーー月経カップのことは以前からご存知だったのでしょうか?

月経カップのことは、数年前からうわさに聞いていて、以前から知っていたんです。いきなりネットで買うには勇気がいるので、実際に見て「これならいける!」と思ったら買おうと、月経カップを実際に見れる場所をずっと待っていたんです。私が講師を務めたオーガニックライフTOKYOというヨガイベントにインテグロさんのポップアップストアが出店すると知って、絶対見に行こうと思っていました。

 

ーー月経カップの第一印象はどうでしたか?

初めて見たときは、想像以上にサイズが大きくて、一瞬ちょっと不安になったんですよね。特にラージサイズの大きさに正直おどろきました!コレが入るのか!と(笑)。

 

ーー実際に使ってみていかがでしたか?

最初はやはり緊張したので、入れるときはどういう角度で、どれぐらいすぼめたらいいのかとか、自分で何回かシミュレーションしてみました。感覚として、多い日の方が使いやすそうだなと感じたので、2日目に使ってみました。

最初は取り出すときに、ステムの先だけを引っ張って取り出そうとしていたので、吸盤みたいに吸いついて不快感があったり、なかなか取り出せなくて苦労したんです。

インテグロさんのカスタマーサポートにメールで相談したところ、取り出しの際は、カップの口を最後まですぼませておくこと、また、カップと腟の壁との密着をきちんと解除しないと、吸引力が生じて痛みを感じることを教えていただきました。それからは、取り出すときは、できるだけ腹圧をかけていきみ、カップが下にさがった状態でカップを腟の壁から離すようにしています。すると、空気が抜ける音がするので、それを確認してからカップをすぼませて取るようにしました。また、腟に指を入れることを躊躇するのをやめました(笑)。それからは痛みがなくなりました!

 

ーー月経カップをスムーズに使うコツあれば教えてください。

最近自分で試しているのは、カップを少し回しながら入れることです。そうすると、すごい楽なんです!赤ちゃんが生まれるときって、回りながら出てくると聞いたことがあるのを思い出して、カップの出し入れのときに少し回すように意識してやってみたら、時間がかからずに出し入れできるようになりました(笑)。

それから、実は、月経カップを取り出すときに、指がすべってうっかり落としてしまい、トイレの床を血塗れにしてしまったことがあったので(笑)、それからはしっかりつかむようにしています。でもきっと経血にはこの滑りがあるから、経血は下に落ちるてくるようになってるんだろうなぁと思ったりして、自分の経血について考えるきっかけにもなりました。

 

ーー月経カップを使用してよかったと思うことは何でしょうか?

足を大きく動かしたり、走っても違和感がなく、アクティブな動きをしても安心です。

念のため布ナプキンも付けていますが、薄いもので大丈夫なので、パンツラインに響きにくいのもいいですね。しっかり溜めることができるので、2日目の多い日の睡眠時も心配がなく、途中で目が覚めずに快眠できています。

最長12時間使えるということなので、アウトドアでは日帰りの登山やトイレと綺麗な水場がある登山時に快適に使用しました。

あと、まだ試してないのですが、海やプールなど水泳の時にも使えるのはいいですよね!私は長野で温泉によく入るので、ぜひ使いたいです。

ハイキング(登山)のときの生理ケア

 ーー月経カップが気になっている方や、挿入や取り出しに苦戦している方に向けて、メッセージをお願いいたします!

最初は心配がいろいろあるかもしれませんが、思い切ってカップを信じて使ってみると、思いのほか新しい生理期間の扉が開かれると思います。インテグロさんのウェブサイトに、さまざまなケースのアドバイスが細かく書いてあります。それを読んでおくと「あるあるケース」が想定できて安心だと思います。私も一通り読んで、いろいろな不安や疑問を解決しました。最初はうまくいかないこともありましたが、慣れれば本当に使いやすいですよ。

 

ーー生理について読者に伝えたいメッセージをお願いします。

こういった生理の話って、女性が集まって一度赤裸々に話し出すと止まらないですよね。みんなの生理あるあるを共有し合うのも、すごく大切なことだと感じます。

生理は毎月訪れる自分との対話の時間だと感じます。前の月の生活ライフスタイルを反映している「お便り」みたいなものと捉えていけたらいいなと思いました。自分と対話する、自分と仲良くなるツールのひとつかな。

一年間の1/5が生理と考えたら、ブルーな気持ちで過ごしていたら、ちょっと寂しいですよね。ぜひそんな生理の期間も楽しみましょう!

 

ーー今後の夢や目標を教えてください。

なによりも日常が一番面白い!と感じています。特別なこと、刺激的なことはたまにでもよくて、近くにいる人と、また出会った人と楽しみを共有しながら、毎日の何気ない生活を楽しみたいです。今できること、目の前にあることを日々楽しみながら、学びながら暮らす。

月経カップもまさにそうですが、自分が楽しいなとか、いいなって思うものを、近くの人とか出会った人たちと共有しながら、日常を楽しく豊かに暮らすっていうのが一番自分の目標かなって感じています。これからも、そんなヨガライフを続けていきたいと思います。

ヨガインストラクター 合津静さんのブログ ゴウ日記

ヨガインストラクター 合津静さんと月経カップ

プロフィール

ヨガインストラクター 合津静(ごうづしずか)さん

ニューヨーク留学中にヨガと出会う。自分の内側の世界を追求する楽しさを知り、ヨガライフをスタート。日常にヨガを自然に取り入れているニューヨークの人々に刺激を受け、体と心、双方のバランスを整えるベーシックな古典ハタヨーガを学ぶ。アメリカや4度に渡るインドでの勉強を経て、ヨガインストラクターの育成にも携わるように。2016年より長野にて「山と川と温泉」ヨガリトリートを自主開催。千曲市の地域おこし協力隊として観光業務にも従事。現在も長野と東京・千葉を行き来しながらヨガライフを送っている。

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